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村上春樹「騎士団長殺し」

2017年4月10日

村上春樹の新刊「騎士団長殺し」を読了しました。

個人的に、ここ数年は、読書環境が変わり、
圧倒的に読むスピードが落ちてしまったので、
前後編の2冊、なかなかに時間がかかってしまいました(^^;;

とはいえ、2冊目の後半は、
マクドナルドにこもって2時間くらいで読み切ったので、
単に、年をとって、読書という行為への、
集中力の維持が難しくなったというだけなのかもしれません。

というわけで、
未読の方に配慮した感想でも書いておこうかと思います。


と、その前に・・・。
このデザインどうにかならんかったのか!!!
フォントといい、ドロップシャドウといい・・・。
帯にいたっては、文字組どうなってんじゃい!

だっさ!!!

ウェブ上でデザインした方がインタビューされてましたが、
村上春樹センセの指示とかアイデアに忖度した結果のようですw


さて、本作ですが、
読み始めると、過去作品で見かけたモチーフが
ちょいちょい見受けられたり、
文体は、昔の一人称の文体に回帰してる感もあり、
集大成感がただよいます。

メタファーが読者の解釈で、
読者それぞれのメタファーとして立ち上がりやすくなっており、
より自分に寄り添っている感があったかな、と。

また、家族が描かれていた事、
男性がキーパーソンとして描かれていた事は
かなり新鮮でした。

過去作品のモチーフをちりばめつつ、
喪失から再生の、
デタッチメントからコミットメントの
その先を提示されたような気がしました。

歴史解釈みたいな、
ちょっと政治色の漂う話は、
あまり盛り込んで欲しくないけども、
そこは仕方ないところでしょうか。

第3部が出せる余地を残した書きっぷりになっており、
本人も書くかもしれない的なコメントをしていますが、
どうなりますやら。

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